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香典のお金の入れ方|知っておきたい正しい作法と準備

香典のお金の入れ方|知っておきたい正しい作法と準備

香典を包むとき、「お札の向きはどうすればよいのか」「新札を使っても失礼にならないのか」と迷う方も多いでしょう。本記事では、香典袋にお金を入れる際の基本の作法と、配慮を解説します。金額や袋の選び方、中袋の記入方法、袱紗の渡し方まで整理し、初めての方でも安心して実践できるようまとめました。 故人を偲ぶお気持ちをご家族に丁寧に届けるための参考にしてください。



香典袋へのお札の入れ方

香典袋へのお札の入れ方

香典袋にお札を入れる際は、向き・金額・新札の扱いといった基本的な作法に注意することが大切です。これらは形式的に見えるかもしれませんが、故人を偲び、ご家族に敬意を示すための心遣いとされています。多くの地域で共通している点を押さえておくと、葬儀の場でも落ち着いて対応できるでしょう。


お札の向き

香典に入れるお札の向きは、人物の顔が袋の裏側を向き、袋の下側に顔がくるように入れるのが一般的とされています。つまり、封を開けて中のお札を取り出したとき、表側から見ると人物が上下逆さまの状態になります。これには「突然の訃報に慌ただしく準備した」という意味合いが込められ、弔意を示す作法とされています。
ただし、地域や宗派によって上下や向きの慣習が異なる場合もあるため、心配な場合は事前に確認しておくと安心です。

  • 顔は袋の裏側に向ける
  • 顔が袋の下側にくるようにする(上下逆さまになる)
  • 表から見ると肖像が逆向きになっている。



図解|香典袋に入れるお札の正しい向き

香典に包む金額と枚数の目安

香典に包む金額は、奇数の枚数が望ましいとされる場合が多いです。偶数は「割れる」「別れる」といった意味合いを連想させるため避けられるのが一般的です。特に「4」「9」は「死」「苦」を連想することから、避けることが望ましいです。

金額

一般的な包み方の目安

備考

3,000円程度

3,000円札1枚(学生や若年層など)

地域や立場によって用いられることがあるが、少なすぎる印象を持たれる場合もある

5,000円程度

5,000円札1枚

地域や関係性によっては1万円から包むのが一般的とされることもある

1万円

1枚(1万円札)

最も多い金額帯

3万円

1万円札×3枚

偶数を避けるため3枚が無難

5万円

1万円札×5枚

ごく親しい関係で包む場合に選ばれることがある

10万円前後

1万円札×10枚など

大金封・中金封を使用。慣習差が大きいため要確認

※地域や宗派、故人との関係によって相場は異なります。迷う場合は、ご家族や近しい方に相談して確認すると安心です。


新札・旧札の扱い方

香典で使用するお札は、新札は控えるのが一般的とされています。前もって準備していた印象を与えてしまうためです。どうしても新札しかない場合は、折り目を軽くつけてから用いると良いでしょう。

一方で、破れたり汚れたりしたお札も適切ではありません。受け取る方への配慮として、使用感はあるがきれいなお札を用いるのが望ましいとされています。

  • 新札は避ける(準備していた印象を与えるため)
  • 新札しかない場合は折り目をつけてから使用
  • 傷んだお札は避け、きれいなお札を用いる




香典袋と中袋の書き方と準備

香典袋と中袋の書き方と準備

香典袋は、お札を入れるだけでなく、袋の選び方や中袋の記入方法、袱紗での扱いによって、相手に対する敬意や心配りを示す役割があります。基本を押さえておけば、ご家族に負担をかけず、心を込めた対応ができます。ここでは、金額に応じた香典袋の選び方、中袋の記入、袱紗に包む流れについて解説します。


金額に見合った香典袋を選ぶ

香典袋は、包む金額に応じて適切な種類を選ぶことが大切とされています。中身と袋の格式が釣り合わないと、違和感を与えたり、調和を欠く印象を与えてしまうことがあります。以下は一般的な目安です。

  • 3,000〜5,000円程度:水引が印刷されたシンプルな香典袋。故人との関係性が比較的薄い場合などに用いられることが多いです。

  • 1万円〜3万円程度:実際の黒白の水引(結び切り)が付いた袋を使用。紙質もやや厚めで、上質な装いのものを選ぶのが望ましいです。

  • 3万円〜5万円程度:双銀の水引や高級和紙を使った香典袋が適切です。あわじ結びなど、格式を重んじた仕様も選ばれます。

  • それ以上(10万円前後〜):大金封・中金封と呼ばれる厚みのある香典袋を用います。装飾や質の良い素材を用いたものを選ぶのが一般的です。


金額と袋の格が合わないと、ご家族に調和を欠く印象を与えることがあります。「中身と外見の釣り合い」を意識して選ぶことが、失礼のない心配りにつながります。

中袋あり/なしの場合の記入方法

香典袋に中袋がある場合とない場合では、記入の方法が異なります。ご家族が香典返しの準備をする際に必要となるため、正確で読みやすい記入を心がけましょう。

  • 中袋ありの場合

    • 金額:表面の中央に「金參萬圓也」など、旧漢数字(大字)を用いて縦書きで記入します。

    • 氏名・住所:裏面の左下にフルネームと住所を、省略せずに記入します。郵便番号から書くとより丁寧です。

    • 外袋の裏面には、通常は記入をしません。

  • 中袋なしの場合

    • 外袋の裏面に、金額・住所・氏名を同様に記入します。

    • 金額はやはり旧漢数字で縦書きにするのが一般的です。

注意点

  • 筆記具は薄墨の筆ペンや毛筆を用いるのが正式です。住所や氏名は通常の墨色を用いることもあります。

  • 連名で包む場合は、人数が少なければ並べて記載しますが、多い場合は「○○一同」と書き、別紙に全員の氏名・住所を記入するのが一般的です。

このように記入を整えることで、ご家族が香典返しを準備しやすくなり、心遣いが伝わります。

袱紗に包んで渡す流れ

香典袋はそのまま持参せず、袱紗(ふくさ)に包んで持参するのが正式です。袋を守るだけでなく、礼を尽くす意味合いがあります。

  • 弔事では、紺・灰色・紫などの落ち着いた色合いの袱紗を用います。

  • 袱紗は左開きにするのが弔事の基本です。

  • 会場の受付に着いたら、袱紗から香典袋を取り出します。

  • 表書きが相手から読める向きにして両手で差し出し、軽くお悔やみの言葉を添えます。

  • 袱紗ごと渡すのは避けましょう。これは「不幸をそのまま渡す」という意味合いにつながるためです。

こうした所作は、金額以上に故人やご家族への敬意を示す行為となります。


まとめ

香典袋にお金を包む際は、お札の向き・金額の枚数・新札の扱い・中袋の記入方法など、細やかな作法に注意することが大切です。これらは形式だけでなく、故人を偲び、ご家族に敬意を伝えるための心配りにつながります。また、金額に見合った香典袋を選び、袱紗に包んで丁寧に渡すことで、より誠実な気持ちを表すことができます。正しい入れ方を理解し実践することは、失礼のない弔意の表現となり、安心して心を込めてお見送りができるでしょう。


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